昔ながらの縁起もん「博多張子」。 PHOTO BY TOSHIYA ONO
違う性質のガラスが織りなす美しい芸術「マルティグラス」。 PHOTO BY TOSHIYA ONO
着の味わいを活かした生活用品「博多曲物」。 PHOTO BY TOSHIYA ONO
民俗土人形「今宿人形」、切れ味が自慢「博多鋏」、日本に初めて伝わった「博多独楽」。 PHOTO BY TOSHIYA ONO
外国の方々も、その技術の高さに魅入られていました。 PHOTO BY TOSHIYA ONO
博多の技術を守り続ける・・・博多伝統職の会
博多の地で古くから伝わる工芸品の数々。 その伝統を守り技を承継し続ける6人の工芸家が集まったのが「博多伝統職の会」。 江戸中期、博多御用商人が上方(大阪)で技法を学び伝えたとされる「博多張子」。多重積層ガラスと呼ばれ、昭和12年のパリ万博で日本のガラスとしては初のグランプリを受賞した「マルティグラス」。江戸時代より作り始め、筥崎宮の神具として古くから奉納されてきた「博多曲物」。約700年前、謝国明が博多に持ち帰った唐鋏を改良して作り出された「博多鋏」。古型郷土人形のひなびた味わいや丁寧な彩色を受け継ぐ「今宿人形」。1300年前に中国から伝わった竹の唐ゴマを、17世紀後半に木台に鉄芯で作られた「博多独楽」。 それぞれの伝統を今の時代に伝えるのが、この会に集まった職人たちの思いです。
長い歴史と伝統・・・博多の工芸
古くから海外に目を向け、大陸との貿易を進めてきた博多の街。 唐などアジア諸国から、そして欧州から持ち込まれたものなど、それぞれを独自の技法で改良し、より造形深いものとして生まれたのが博多の工芸品。 そのグローバルな視点と創作意欲が、今の時代にも脈々と受け継がれ、さらに技術の進化が刻まれています。
取材して・・・ 様々な物産や工芸品を紹介しているアトリウムの展示会。 それぞれに伝わる歴史や技の伝承を伺うのが、この展示会の楽しみです。 特に今回は地元博多の工芸にまつわる話は、その工芸品そのものは知っていても、博多に伝わり独特の進化をした話など、あらためて博多職人の心意気を知ることができました。 博多文化の伝承、是非アクロスクエアも応援していきたいですね。
主催:博多伝統職の会(福岡市経済観光文化局 地域産業支援課伝統産業・技能係内)